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秘密部屋

秘密「方舟」

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 あの頃の僕は希望に満ち溢れていた。

 奈落の底に沈むノアの方舟に乗っているとも知らずに・・・

 薪は自宅のマンションでワインを片手に写真を見つめていた。

 そこには希望に満ちあふれた二人の笑顔があった。

 「完成したら、また行こう。鈴木。」

 薪はにっこりと微笑んでワインを飲んだ。

 「そうだな。少し早かったな。3年後に俺たちの夢が実現する。

 そうしたら、また見に行こう。薪。」

 第九の全国展開は鈴木の夢だった。貝沼の脳を見た後も

 それは変わりなく、狂気に蝕まれて行く鈴木の唯一の希望

 だった。真実を映し出すMRIは見たものを狂気の世界へ

 導いて行く。それが分かった今でも鈴木は夢や理想を

 捨てなかった。未来だけを信じていた。

 鈴木はゆっくりと近づくと、薪に口づけした。舌を絡めながら

 ワイシャツのボタンを外して行く。薪の滑らかな肌に指を

 這わせると、薪は思わずワインをこぼしそうになった。

 「おっと、こぼしちゃダメだよ。そのまま手に持って、

 ワインを飲んで。床にこぼさず、最後まで飲めたら、

 薪の勝ち。薪の言うことを何でも聞いてあげるよ。でも、

 もし薪がワインをこぼしたら、その時はお仕置きだよ。」

 鈴木の意地悪な提案に薪は逆らわなかった。薪はそっと

 慎重にワイングラスを唇にあてた。しかし、ワインを一口

 飲んだ時、鈴木に胸の突起を吸われて、薪は口の端から

 少しワインをこぼしてしまった。鈴木は首から顎にかけて、

 一滴のこぼれたワインを舐め上げると、

 「ダメじゃないか。今度こぼしたら、お仕置きだよ。」

 と、薪の耳元で囁いた。そして、薪のズボンに手をかけ、

 ジッパーを下して口に含んだ。ねっとりとしつこく舐められて

 身体の芯が熱くなり眩暈を感じた薪はついにワイングラスを

 持っていた手を傾けて、ワインを床にこぼしてしまった。

 「僕の勝ちだね。お仕置きだ。」

 鈴木は意地悪く笑った。薪は四つん這いになるよう命じられ、

 ワインに染まった床に両手をついて、ズボンを膝の位置まで

 半分脱いだ状態で尻を突き出し、四つん這いになった。

 鈴木は4分の1くらいワインが残っているワインのボトルを

 手に取ると、薪のまだ慣らしていない蕾にゆっくりと

 瓶の口先を突っ込んだ。

 「ひっ!あ、ああ。や、やめ。ああ~」

 体内に異物と液体が入ってくる感覚に薪は恐怖を感じ、

 僅かな抵抗を見せた。鈴木はそんなことはおかまいなしに

 ズブズブと瓶を薪の中に沈めて行く。5センチほどワインの

 瓶を突き刺すと、上下に動かし、瓶に入っていたワインを

 全部、薪の尻の中に注ぎ込んだ。

 「こぼすなよ。」

 鈴木は薪の尻をペシッと叩いた。しかし、ワインを

 こぼさないでいるのは至難の業だった。薪の下の口は

 瓶を咥えたままタラタラと涎を垂らすようにワインを

 こぼしてしまっていた。

 「だらしないな。」

 鈴木は嘲笑うと、ワインの瓶を抜き取り、薪の中に入ってきた。

 ワインに酔った薪の身体はいとも簡単に鈴木を受け入れ、

 ピシャピシャと淫猥な音を立てて、鈴木が腰を打ち付けるたび

 薪の尻から、赤い液体が溢れた。ワインは薪の下半身まで

 汚し、まるで真っ赤な血に染まったようだった。

 「あ、ああ、ああ~」

 嬌声を上げる薪は何かに溺れたように床に爪を立て、必死で

 何かを掴もうとしていた。血を流して死んでいった少年達は

 薪への愛を誓う為の生贄だった。貝沼に憐れみをかけた罰を

 薪は受けなければならなかった。薪は惨めに這いつくばり、

 身体を汚すことで、ほんの少しだけ死者に許してもらえる

 気がした。薪は快楽の波に溺れて神にすがりつきたかった

 のだった。痛みは薪に安らぎを与えてくれる。薪は鈴木に

 激しく突かれて、絶頂に達した。そして、鈴木の欲望を

 体内に感じながら、神に導かれて落ちていくのを感じた。


 朝の陽射しが眩しくて、薪が目を開けると、鈴木は窓の

 カーテンを開けて、外を眺めていた。きちんとスーツを

 着て、髭を剃り、身支度を完璧に終えて、出勤までに

 時間が余って窓の景色を眺めている人みたいだった。

 「鈴木。今、何時?」

 薪は裸でベッドに寝たまま眠そうに聞いた。

 「7時5分。」

 「そうか。ところで、鈴木は何時に起きたんだ?」

 「5時。」

 「よくそんなに早く起きられるな。」

 「眠れなくってね。4時間も眠ると自然に目が覚めるんだ。」

 「疲れてるんじゃないのか。貝沼の脳は僕一人でやるよ。」

 「それはダメだ。薪は俺の報告にだけ目を通してろ。

 室長の薪が無理して全部見る必要はないんだ。」

 「でも、それでは鈴木に負担がかかり過ぎてしまう。

 僕は鈴木が心配だ。」

 「俺は大丈夫。心配いらないよ。それより、もう支度しないと

 遅刻するぞ。」

 鈴木は笑って薪に言った。その笑顔はどこか儚げで、とても

 大丈夫とは思えなかったが、薪はそれ以上何も言わず、服を

 着て、身支度を終えると、鈴木の車で第九へと向かった。

 第九に着くと、朝一番で脳が届けられていた。

 母親に虐待されて死んだと思われる1歳の子と7歳の子の

 脳だった。母親は容疑を否認しており、不審な点があるので、

 MRIで調べて欲しいと所轄から送られて来たのだった。

 薪は滝沢に2日で調べて報告をまとめろと命令した。しかし、

 滝沢はその日の夕方、苦虫を噛み潰したような顔をして、

 報告書を書く前に薪にもMRIを見て欲しいと言ってきた。

 「まずは1歳2か月の子の脳から見てくれ。7歳の子は

 その後だ。てっとり早く言うと、母親は白だ。ネグレクトも

 虐待に入るなら、多少の罪にはなるかもしれないが、

 ムショに入るようなことはしていない。1歳の弟を殺したのは

 7歳の兄だったよ。」


 初夏のある日、二度の離婚歴のある母親は1歳と7歳の

 幼い兄弟を自宅のアパートに残して、彼氏と1泊2日の

 旅行に出かけた。母親は

 「何があっても外に出ちゃだめよ。」

 と言って、2人の子供を置き去りにした。

 子供たちは留守番に慣れているのか、午前中は何事もなく

 テレビを観て過ごした。朝と昼は母親の用意した菓子パンを

 食べ、兄の晴彦はコーラを飲み、弟の晃彦は牛乳を哺乳瓶に

 注いでもらって飲んだ。午後からテレビゲームに夢中になった

 晴彦は晃彦が寄ってくるたびに

 「あっちへ行け」

 と追い払い、叩いたり、突き飛ばしたりした。そして、晃彦を

 大きな段ボール箱に閉じ込めた。晃彦が泣き出すと、晴彦は

 牛乳の入った哺乳瓶を晃彦に与え、

 「それを飲んで寝ろ。」

 と言った。晃彦は諦めたように牛乳を飲むと寝てしまった。

 夕方、目を覚ました晃彦は段ボールの中で再び泣き出した。

 晴彦がすぐに飛んできて、晃彦を見て、

 「くっせぇな。」

 と言った。朝から一度も換えていないオムツから糞尿が

 漏れ出して、ズボンを汚していたのだった。晴彦は晃彦を

 段ボール箱ごとひっぱって、風呂場に連れて行くと、晃彦の

 服を脱がせ、汚れた服をバケツに入れ、オムツを外し、

 ゴミ箱に捨てると、シャワーの水で洗い流した。6月とはいえ、

 冷たい水で体を洗われた晃彦は泣き叫んだ。すると、晴彦は

 「うるさい。だまれ!」

 と言って、洗面器を晃彦の顔に被せた。真っ暗な画面が

 数分間続いた後、顔から洗面器が外されると、晃彦は体も

 拭いてもらえず、びしょ濡れのままオムツ1枚の姿で

 段ボール箱の中に再び放り込まれた。晴彦は更に泣き叫ぶ

 晃彦の口をガムテープで塞ぎ、手足を縛り、段ボール箱の

 ふたをガムテープで貼って閉じた。

 翌朝、段ボール箱のふたが開けられ、縛られていた手足と

 口のガムテープをはがされ、風呂場で再びシャワーで水を

 かけられると、晃彦は泣き出した。晴彦は泣く晃彦の頭を

 掴んで水の入った洗面器に顔を押し付けた。もがき苦しみ、

 洗面器の水で溺れた晃彦は気を失った。数時間後、

 晃彦は段ボール箱の中で目を覚ましたが、ぐったりとして

 動けなかった。泣き叫ぶ気力もなく、再び眠りにつくと、

 真夜中、静かに息を引き取った。

 「酷い話だろ。」

 滝沢がMRIを止めて、薪に言った。

 「死因は高熱による肺炎だ。だが、俺がおまえの意見を

 聞きたいのはこれじゃない。7歳の兄のほうだ。」


 次に滝沢は晴彦の脳を薪に見せた。

 母親が旅行に出かけた日の午後、テレビゲームの邪魔を

 された晴彦は怒って、晃彦を段ボール箱に閉じ込めた。

 夕方までテレビゲームで遊んだ後、電気ポットのお湯で

 夕食のカップラーメンを作ろうとした時、晃彦の泣き声がして、

 段ボール箱の中で寝ていた晃彦の様子を見に行くと、

 オムツを換えるのを忘れていたことを思い出した。晴彦は

 段ボール箱を引きずって、風呂場に行くと、糞尿にまみれた

 晃彦の服を脱がせ、シャワーで晃彦の体を洗った。泣き叫ぶ

 晃彦に腹を立て、洗面器を晃彦の顔に被せて押さえつけ、

 泣き声が近所に聞こえないようにして、殴る蹴るの暴力を

 振るった。数分間殴り続けて気が済んだのか、晴彦は

 殴られて大人しくなった晃彦にオムツを穿かせ、段ボール箱に

 放り込むと、口にガムテープを貼り、手足にもガムテープを

 巻いて、段ボール箱のふたをガムテープで封印した。

 晴彦はテレビを観ながら、カップラーメンを食べ、夜中まで

 テレビゲームをして、眠りについた。

 翌朝、電話で目を覚ました晴彦は母親からだと思って、

 喜んで出るが、母親と話しているうちに不機嫌になり、

 電話を切った後、風呂場で晃彦に再び暴行する。晃彦の頭を

 押さえつけて、洗面器の水で溺れさせると、気を失った晃彦を

 段ボール箱に入れ、ふたをガムテープで閉じた。1泊2日の

 旅行のはずなのに母親は夜になっても帰って来なかった。

 翌朝、放置した晃彦の様子を見る為に段ボール箱のふたを

 開けると、晃彦は死んでいた。晴彦は裸で死んでいる晃彦を

 シャワーで洗い、体を拭き、オムツを穿かせ、服を着せ、

 布団に寝かせた。汚物で汚れた段ボール箱は風呂場で破って

 ちぎり、ゴミ箱に捨てた。最後に風呂場を掃除して、証拠を

 隠滅すると、テレビを観ながら、母親の帰宅を待った。

 午後、何も知らずに帰宅した母親は

 「ただいま。もう1泊したいって言われて、2泊3日の旅行に

 なっちゃって、ごめんね。良い子にしてた?」

 と言った。晴彦が寝室を指差して、何か言うと、母親は

 「えっ?!熱があるの?風邪ひいたなら、何で電話した時に

 言わないの?あっ、ごめん。早く帰って来てって言われたのに

 電話切っちゃったのはママだっけ?」

 と、会話しながら寝室まで歩いて来た母親は晃彦を見たとたん

 血相を変えて、駆け寄り、冷たくなった晃彦を抱きしめる。

 「救急車。救急車を呼ばなくちゃ!!」


 滝沢はMRIをいったん止めて、薪に説明した。

 「救急車に電話した後、母親は晴彦を問い詰めたが、晴彦は

 『昨日から高熱が出て、何も食べずに寝ていたけど、死んでる

 とは思わなかった。』と嘘をついた。かけつけた救急隊員が

 警察に通報し、母親は逮捕され、晴彦は児童福祉施設に

 保護された。ところが、1週間後、晴彦は原因不明の死を

 遂げた。晴彦の体にはアザなどがあって、警察は母親の虐待

 だと決めつけた。しかし、実際はそうじゃなかった。苛めだよ。

 晴彦は学校でいじめられていたんだ。半年前に離婚して、

 ボロアパートに引っ越してきた晴彦は友達ができなくて、

 いじめの対象にされた。おまけに、あの美人の母親は男に

 だらしなくて、離婚後に就職した会社の上司とすぐに男女の

 関係になって、しょっちゅう夜遅くまで遊び歩いていた。弟の

 子守を押し付けられた晴彦が同級生に殴られたり蹴られたり

 するたびに弟に八つ当たりしていたとしても不思議じゃない。

 だが、問題はここからだ。俺が相談したいのは施設に入った

 晴彦が死ぬまでの1週間だ。あんたは幽霊を信じるかい?」

 滝沢の質問に薪は顔色を変えた。滝沢は薪の返答を

 待たずに、MRIを再び見せた。

 施設の先生は優しかった。施設にいる子供たちも親切で、

 晴彦はすぐに皆と打ち解けて、仲よく暮らし始めた。でも、

 晴彦は何かに怯えているようだった。時折、晴彦は何度も

 後ろを振り返ったり、不審な行動をとるようになった。

 ある晩、晴彦は晃彦の夢を見る。金縛りにあって、うなされ、

 目を開けると、晃彦の顔が目の前に浮かんでいた。晴彦が

 声も出せずにいると、晃彦は晴彦の口を両手で押さえ、

 ゆっくりと息を止めようとする。晴彦は恐怖のあまり失神

 してしまう。翌日、風呂場で晴彦は転び、足元を見ると、

 晃彦が晴彦の足にしがみついていた。晃彦は晴彦の体を

 這い上がり、晴彦の顔に手を伸ばす。晴彦は恐れおののいて

 後退りしながら立ち上がって逃げようとして浴槽に転落した。

 湯の中に沈んだ晴彦に晃彦が襲い掛かり、晴彦の首を

 絞めた。晴彦はもがき苦しみながら浴槽の中で水死した。

 「風呂場には他にも何人か児童が一緒に入っていたらしい。

 でも、誰も晃彦の幽霊を見ていないんだ。一人で浴槽に

 落ちて、3分間、湯の中に沈んで浮かんでこなかった。

 施設の先生が駆けつけた時にはもう死んでいたそうだ。

 死因は心臓麻痺による溺死。首を絞められた跡は残念

 ながら無かった。室長はどう思う?」

 「幻覚だ。幽霊なんかいるはずがない。報告書には

 科学的に証明できることを書け。」

 「分かった。そうするよ。俺も頭がおかしいって思われたくない

 からな。あんたなら、そう言うと思ったよ。」

 滝沢は意味深な笑みを浮かべて言った。


 「貝沼の幽霊を見たって奴も精神病院行きになったしな。

 世の中に幽霊なんているわけがない。もし、いたとしたら、

 あんたは今頃、殺されているだろうな。第九の連中も室長だけ

 何故幻覚を見ないのか不思議がってるよ。でも、本当は

 見るんだろ。幻覚。」

 滝沢がにっこりと笑った時、貝沼の顔に一瞬、すり替わって

 見えた。薪は真っ青になったが、相手にさとられないように

 声は出さなかった。落ち着いて、もう一度よく見ると、

 滝沢の顔に戻っていた。

 「なんだよ。急に心停止しそうな顔して。」

 と、滝沢は訝しげに薪の顔を覗き込んだ。そして、

 「やっぱり、あんたも幻覚を見るんだな。そりゃ、そうだよな。

 あんたの偽善のせいで、こうなったのに、何ともないほど

 神経図太くないよな。自分にそっくりな少年たちが殺されるって

 どんな気分だ?ほら、あれだろ?自分がもし、あんなふうに

 殺されたらって想像したりもするんだろ?普通の奴だったら、

 とっくに恐怖で頭がおかしくなってるだろうな。でも、あんたは

 違う。あっちの世界に行かないように工夫してるんだろ?

 リストカットしてる精神障害者みたいに、男に抱かれて、

 滅茶苦茶にされる自分に酔ってる。罪の呵責から逃れる為に

 鈴木を利用して、鈴木にいっぱい酷い事をさせて、自分だけ

 罪を償ってる気になっているんだろう?それって、自傷行為

 よりも立ちが悪いと思わないか?」

 「・・・。」

 「鈴木は悩んでるよ。夜も眠れないくらいに。もう、

 解放してやったらどうなんだ?」

 滝沢はそう言って、薪の手に触れた。ゆっくりと手の甲に

 手の平を重ねて、指の付け根に指を滑り込ませ、薪の手を

 摩るように愛撫した。

 「俺が鈴木の代わりになってやってもいいんだぜ。俺に

 見せろよ。貝沼の脳を。俺が貝沼の報告書も書いてやる。

 もちろん、あんたに都合の悪い部分は全て改ざんしてやるぜ。

 その代り、俺にもさせろよ。ワインプレイとか・・・」

 「何故、知ってるんだ?」

 「総監に教えてもらったんだ。室長にはこんな趣味が

 あるってな。録画されてるよ。それから、録音もな。」

 「・・・それは、本当なのか?」

 「本当だ。嘘だと思ったら、自宅を探してみな。監視カメラと

 盗聴器が仕掛けてあるから。」


 薪は帰宅すると、マンションに盗聴器と監視カメラが

 仕掛けられていないか調べた。盗聴器はベッドの下と

 電話線の中に監視カメラはリビングと寝室の天井の

 照明器具の中に隠されていた。天井に穴をあけて、小型

 監視カメラを仕込み、モニターに送られてくる画像を録画

 していたのだった。政府は秘密を守る為なら手段を選ばない。

 総監は薪を監視するように言われて、趣味と実益を兼ねて

 録画していたのだろう。酷い話だと薪は思った。だが、逆らえば

 確実に殺される。どうしたものかと考えていると、ピンポーンと

 玄関のインターホンが鳴った。

 「俺だ。話がある。開けてくれ。」

 滝沢だった。薪は躊躇したが、玄関のドアを開けた。滝沢は

 薪の部屋に入るなり、こう言った。

 「もう、見つけたのか。早いな。せっかく俺が苦労して

 取り付けたのに・・・また付け直さなきゃな。」

 「何だって?!」

 「総監に監視するよう命令されて、監視カメラと盗聴器を

 取り付けたのは俺だよ。あんたの趣味は総監から聞いて

 知っていたからな。この数か月間、楽しませてもらったよ。

 だが、そろそろ見てるだけじゃ、つまらなくなったんでね。

 俺にもやらせろよ。」

 滝沢は薪の顎に手をかけると、口づけした。しかし、口内に

 舌を入れると、薪にガリッと噛まれた。

 「痛っ!」

 滝沢は口の端から一滴の血を流して、フッと笑った。

 「気の強いお姫様だ。でも、俺に逆らっていいのかな。

 あんたは俺の報告次第で消されるぞ。それに、鈴木も

 精神的に相当まいってる様子だし、俺を鈴木の代わりに

 使ったら、何もかもうまくいくぜ。少しは利口になれよ。」

 「・・・分かった。」

 「そうか。よし。良い子だ。」

 滝沢は満足そうに薪の服を脱がせようとした。すると、薪は

 無言で滝沢の手をはらい、自分でネクタイを外し、滝沢に

 ネクタイを手渡した。

 「何?目隠し?いいけど、そういう趣味?」

 「見たくないから。」

 薪はそう言うと、静かに目を閉じた。滝沢はネクタイを

 薪の目に当て、頭の後ろで縛った。

 「ソファーでいいのか?」

 滝沢が薪をリビングのソファーにゆっくりと押し倒した。

 ワイシャツのボタンを外して、ズボンを脱がせ、しなやかな

 身体を眺めながら、滝沢はこう言った。

 「美しい。」

 そして、滝沢は無反応な薪の身体に手を触れると、再び

 口づけした。滝沢の舌が気持ち悪いと薪は思ったが、

 抵抗しなかった。真っ暗な闇が薪を包み、現実から逃避する

 手助けをしてくれていた。滝沢は薪を握りしめ、薪の身体の

 微かな反応が嬉しいのか、執拗に薪の舌を貪った。


 「薪!!!」

 突然鈴木の声がした。薪が慌てて目隠しを外すと、鈴木が
 
 リビングに立っていた。狼狽した滝沢を鈴木は殴った。

 「鈴木!やめろ!」

 薪は鈴木を止めた。鈴木は

 「何故だ?」

 と、薪のほうを見て言った。その隙に滝沢は一目散に

 玄関に駆けて行くと、靴を履いて逃げて行った。しかし、

 鈴木は滝沢を追いかけなかった。

 「どういうことだ?」

 鈴木は怒気をはらんだ声で薪に聞いた。

 「何でもない。落ち着け。」

 薪はワイシャツ1枚だけ羽織った姿で鈴木に言った。

 鈴木は頭を抱えて座り込んだ。

 「何で滝沢なんかと・・・」

 「鈴木。貝沼の担当を降りろ。全ての事件を滝沢に

 任せることにした。」

 「はぁ?!ふざけるな!要するに俺は用済みってことか?」

 「そうだ。明日から休暇をとれ。しばらくここにも来るな。」

 「本気で言っているのか?う、嘘だろ?」

 「嘘じゃない。鈴木。今日はもう帰れ。」

 「嫌だ!!絶対に別れないからな!!」

 鈴木はそう叫ぶと、薪を押し倒した。鈴木は無理やりに

 足を開かせて挿入した。

 「あっ。ああっ。あああ~」

 何の準備もしていない薪のそこは引き裂かれ、メリメリと

 体内に侵入する鈴木は凶器と化した。鈴木はまるで傷口を

 えぐるように激しく腰を動かして、薪を苦しめた。そして、

 床に落ちていたネクタイを薪の首に巻きつけ、殺意にも似た

 力でネクタイの両端をグイッとひっぱって、首を絞めた。

 「ウッ」

 喉を潰されるような音がして薪は呻いたが、抵抗しなかった。

 鈴木は数秒でネクタイを緩めると、今度は自分のネクタイを

 外し、薪のネクタイの端と結び、薪の足首を掴んで、顔の

 傍まで持ってくると、ネクタイの片端をひっぱって、薪の

 右手首と右足首を縛り、もう片方も同様にネクタイで左手首と

 左足首を縛った。薪の首に巻かれたネクタイは右と左の

 両方の手足を縛めたのだった。顔を挟むような形で手足を

 縛られ、薪は凌辱された。無理に折り曲げられた薪の身体に

 激しく腰を打ち付けて、鈴木が己の欲望を薪の体内に放つと、

 薪もビクビクと身体を震わせ、絶頂に達した。鈴木は

 「気持ち良かったか?」

 と薪に聞いた。だが、いつまでも薪の中から退こうとしない

 鈴木に薪は

 「もう退け。」

 と言った。相変わらずの冷たい薪の言葉に鈴木はクスッと

 笑って、

 「もう一回、いや、一晩中しよう。」

 と言って、再び腰を動かし始めた。


 「あっ。鈴木。ネクタイ、解け。さすがに、これはきつい。あっ。」

 言葉とは裏腹に感じている薪に

 「ダメだよ。縛るのに苦労したんだから。」

 と鈴木は言った。そして、体液でぐちゃぐちゃになった

 薪の身体を激しく責めたてた。

 「あっ。あ~。鈴木。お前に言わなくちゃならないことがある。

 あっ。滝沢と寝ることになったから。あっ。でも、心配するな。

 僕は滝沢が嫌いだから。あっ。」

 「何だよ。それ。わけわかんないよ。薪。もう、他の奴と寝る

 のはやめたんじゃなかったのかよ。薪は頭がすごく良いのに、

 時々、頭の悪い売春婦みたいなことするのはやめろよ。

 薪は俺が守ってあげるから。薪。愛してるんだ。愛してる。

 100回愛を囁いたって足りないくらい愛してる。薪の望む

 ことは何でもしてあげてる。それなのに、どうしてなんだ。」

 「・・・鈴木。」

 「そんな憐れむような目で俺を見るな。」

 鈴木は薪の目を手の平で覆うように押さえつけた。そして、

 「一緒に死のう。」

 と言った。

 「薪を殺して俺も死ぬ。夢や理想だけを追い求めて、

 ここまで来たけど、輝かしい未来なんて何処にもなかった。

 人の秘密を覗き見るなんて、してはいけないことだったんだ。

 人には誰にも知られたくない秘密がある。墓場まで

 持っていきたい秘密を暴くことは死者に対する冒?だ。

 そんな俺達を神様が許すはずがなかったんだ。俺は第九が

 できた時、希望の船に乗った気がした。これからは捜査に

 行き詰まることなく、罪を犯した人間総てに罰が与えられる。

 素晴らしいと・・・でも、違っていた。貝沼は薪に直接

 話しかけられなくて、愛の告白をする為に少年達を殺した。

 最初から捕まえて欲しかったんだ。貝沼は快楽殺人を

 繰り返しながら、薪に自分を見て欲しいと願っていた。

 完敗だよ。薪は荊の鞭で自分を鞭打つ敬虔なカトリック教徒

 のように自らを罰することを覚えてしまった。でも、

 そんなのは本当の薪じゃない。俺の知ってる薪は・・・

 昔の薪はこんなんじゃなかった。」

 「鈴木。おまえと死ねたら、僕はどんなにか幸せだろう。

 でも、今はまだ死ねない。僕は自分が見てきたことに

 責任を持たなきゃならない。人の秘密を知るということは、

 それだけ責任が重いんだ。たとえ、僕は地獄に落ちても、

 悪魔に身を売ってでも、真実を守らなくちゃいけないんだ。」

 「薪。」

 「鈴木。手をどけろ。おまえの顔を見たい。」

 鈴木は薪に言われて、目を隠していた手を放した。

 そして、まっすぐに見つめる薪の瞳に吸い寄せられるように

 口づけした。甘く切ない接吻に二人は溶け合い、

 蕩ける蜜のような薪の身体に鈴木は身を沈めたまま

 闇に落ちていった。二人は闇の海を旅するノアの方舟に

 乗せられた小動物のように苦難を乗り越えた先には

 希望の光が見えると信じて、身を寄せ合った。しかし、

 神の領域を侵す魔法の鏡のようなMRIは神への冒涜に

 他ならない。神が導く先は地獄よりも酷い奈落の底

 かもしれなかった。それでも、薪は神を信じたかった。

 甘い抱擁に眩暈を感じながら、薪は鈴木を見つめ、

 愛してると心の中で囁いた。



                          (完)



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