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黒執事部屋

黒執事「滔滔」

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 滔滔と流れる河の水面に一輪の花が浮かんでいる。何処からか

 流れてきた小さな花を見て、シエルは自分のようだと思った。

 これから何処へ行くのかも分からない。どうなるのかも分から

 ない。ただ流されるままにゆらゆらと漂っているだけの小さな花。

 執事の漕ぐ渡し舟に乗っている自分と同じだ。ゆらゆらと身を

 任せて最後の時を迎えるのだ。シネマティックレコードの見える

 河はいくつもの思い出を映し出す。シエルを思う人達の心の光が

 眩いほどにキラキラと美しく輝いてシエルの周りを囲んでいた。

 「坊ちゃん、花を・・・」

 セバスチャンは小さな花を河からすくってシエルの左手の薬指に

 はめた。シエルは手を蒼い空にかざして婚約指輪さながらの青い

 花を見つめた。人の心の光達は二人を祝福しているかの如く

 輝いていた。光の群れを通り過ぎると見知らぬ島が見えてきた。

 セバスチャンはシエルを抱え、船を降りて、森の中を歩いた。

 やがて廃墟にたどり着くとセバスチャンは石の椅子にシエルを

 座らせた。

 「坊ちゃん、本当によろしいのですか?」

 「・・・痛いか?」

 「そうですね。なるべく優しくはしますが・・・」

 「いや、思い切り痛くしてくれ。生きていたという、痛みを魂に

 しっかりと刻みつけてくれ。」

 「イエス、マイロード。」

 セバスチャンがシエルの頬を優しく撫で、顔を近づけて来た。

 赤く光る瞳は恐ろしくはなかったがシエルはぎゅっと目を閉じた。

 セバスチャンの唇がシエルの柔らかい唇に重なる。二人にとって

 初めてのキスだった。微かに開いた唇の隙間から舌が滑り込ん

 できた。シエルは絡まるセバスチャンの舌に息苦しさを覚えた。

 舌に吸い付く舌は生き物のように蠢き、シエルを翻弄した。

 口腔を犯されたシエルは瞳に生理的な涙を浮かべた。

 「坊ちゃん、苦しいですか?それとも気持ち良過ぎますか?」

 シエルは頬を染めてプイッと顔を背けた。セバスチャンはその

 可愛らしいしぐさを嘲るように微笑み、シエルの服のボタンに

 手をかけ、ゆっくりと脱がしていった。

 
 生まれたままの姿にされたシエルは恥ずかしそうに目を閉じた。

 「美しい。」

 セバスチャンは感嘆の吐息をもらした。

 「坊ちゃん、脚を開いて。もっと見せてください。」

 「嫌だ。セバスチャン。どこ見て・・・」

 セバスチャンはしなやかな肢体を開かせてシエルの最も感じる

 部分に口づけをした。

 「あ、ああ~」

 シエルは思わず声を出してしまった。シエルは恥ずかしくなり、

 自分の手で口を塞ぎ、手を軽く咬み、声を殺した。

 「坊ちゃん、声を出すのが恥ずかしいのなら、いっそのこと

 猿轡でも致しますか?」

 「な、何?!」

 「恥ずかしがる必要はありません。他に誰もおりませんから。

 存分に声をお出しください。」

 セバスチャンはそう言うとシエルの肋骨の上にある刻印に

 口づけした。不浄の証であるその刻印に口づけされてシエルは

 困惑した。男共に弄ばれた日々が一瞬シエルの脳裏をよぎった。

 シエルは家畜のように扱われ、人としての尊厳を奪われた

 あの日々を忘れることができなかった。それ故、シエルは人と

 肌を触れ合わせることを拒んでいた。セバスチャンにも今日まで

 許さなかった。悪魔に魂を捧げる今日という日まで・・・どうせ

 喰われるなら最後に一回だけ身体を許してやっても良いと思った。

 セバスチャンがそれを望むのなら・・・

 「もういい。さっさとやれ。痛くしろと言っただろ?僕に前戯は

 無用だ。」

 「坊ちゃん。」

 セバスチャンの赤い瞳が光った。セバスチャンは何か言おうと

 したが、呆れたという顔をした。そして、微笑んでこう言った。

 「では、遠慮なく、いただきます。」

                            
  セバスチャンがシエルの中に入ってきた。大きな異物感に

 シエルは顔をしかめた。

 「痛いですか?」

 「あたりまえだ。」

 「でも、ここは嬉しそうですよ。」

 セバスチャンはシエルを握りしめた。

 「あっ」

 シエルの身体がビクッと震えた。後ろを貫かれながら前を弄られて

 シエルは今まで感じたこともない快感に襲われた。

 「気持ち良いですか?坊ちゃん。もっと良くしてさしあげますよ。」

 「あああ~」

 シエルは嬌声をあげながら、無意識のうちに身体が宙に浮くような

 錯覚にみまわれた。シエルが必死でセバスチャンにしがみつくと

 「そろそろ行きますか?」

 と聞かれた。シエルは魂を持って行かれるのだと思った。不思議と

 不安はなかった。死を恐れないと言えば嘘になるが、セバスチャン

 と一つになることで己の身が浄化されていく気がした。ただ食さ

 れるのではなく、浄化されるのだ。全身全霊を尽くして愛する人に

 食されるのは魂の浄化に他ならない。シエルは薄れ逝く意識の

 中で天使よりも美しい悪魔に接吻した。セバスチャンはシエルを

 抱きしめ、深い口づけの中でエナジーを吸い取った。

 そして、セバスチャンは瞳を閉じて安らかな眠りについたシエル

 の髪を撫で、優しく瞼にキスをした。

 「んっ?」

 シエルが再び瞳を開けると、そこは天国でも地獄でもなかった。

 セバスチャンに連れて来られた最後の場所、廃墟だった。

 「坊ちゃん、お目覚めですか?ぐっすり眠っておられましたね。」

 セバスチャンがいつものように微笑んでいる。

 「魂はまだ喰ってなかったのか?」

 シエルがいぶかしげに聞くと、セバスチャンはこう答えた。

 「いいえ、美味しくいただきました。私は坊ちゃんのエナジーを

 食べさせていただきましたので。人間がイク時に発するエナジー

 は大変おいしゅうございます。魂は一度に食べてしまわなくとも

 睦みあう度に何度でもエナジーを食することができるので

 ございます。」

 「妖怪みたいだな。」

 「失敬な。私は悪魔で執事ですから。」

 悪魔に魂を売り渡すということは甘美な世界を知るという事だった。

 シエルは契約の意味を誤解していた。悪魔との契約がある限り、

 二人が死を別つまで主従関係は続く。シエルはこれから先も食を

 与える義務があった。シエルは満腹そうにしているセバスチャンを

 見ていると、毎晩、与えるのも悪くないと心の中で密かに思った。

                              (完)


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