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HUNTER×HUNTER部屋

HUNTER×HUNTER「愛欲×執着×盲愛」

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 「美しい。ゾクゾクするよ。」

 血に濡れたクロロを見て、ヒソカは興奮したようにニヤリと

 笑った。流れる河を失った峡谷は人に絶望しかもたらさない。

 羽をもがれた鳥のように空を見上げて地を這う無力さに

 クロロは涙を流した。

 グランド・キャニオンのような殺伐とした岩山の上で絶望と

 孤独と飢えと渇きと死への恐怖と闘いながら幾日も一人で

 過ごしたクロロの前にヒソカが現れたのは半時前の事だった。

 ヒソカは背後から突然トランプを投げて攻撃し、

 「やりにきたよ。」

 と言った。攻撃をかわしたクロロはこう言った。

 「今はそんな気分じゃない。念が使えないんだ。・・・今、

 戦ったら100%俺は負ける。」

 「なんだ。つまらない。でも、100%勝ちが分かっているなら、

 いたぶり殺す事もできるよね?フフフ・・・」

 「相変わらず、悪趣味だな。」

 クロロはため息をついた。

 「僕は狙った獲物は逃さないタイプなのさ。君は一度も

 やらせてくれなかっただろう。僕は何度もお願いしたのにね。」

 ヒソカはそう言うと、またトランプをシュッと6枚投げた。

 クロロは1メートルほど斜め後ろに跳んで避けた。そして、

 無言でヒソカを睨みつけた。

 「フフフ・・・その顔。たまらないよ。でも、念が使えないと、

 人は臆病になるのかな。数日前までの君なら、ほんの少しの

 動作で避けれたのに・・・随分、無駄な動きをするようになった

 じゃないか。今の君はまるで恐がりなウサギそっくりだね。

 そんなにぴょんぴょん跳んで体力がいつまで続くかな?」

 ヒソカはニヤニヤ笑いながらトランプをまた6枚投げた。



 ヒソカが10秒間隔で投げ続けるトランプはクロロの額、

 心臓、両腕、両足を狙ってくる。クロロは避けながらヒソカに

 近づき、ナイフで戦おうとしてもヒソカも走って逃げるから、

 なかなか近づけない。走りながら息も乱さず、正確な位置を

 狙い定めて投げてくるヒソカはたいしたものだとクロロは

 思った。それに比べて、数日間食べていないというだけで、

 体力に限界を感じてきた自分が情けない。息は乱れ、呼吸も

 苦しくなって、ますます無駄な動きが増えてしまう。ヒソカの

 最初の攻撃から1時間が経過した頃、クロロの左足に1枚の

 トランプが突き刺さった。痛みを感じて、クロロが足を見た瞬間、

 6枚のトランプが飛んできて、避けきれなかった数枚がクロロの

 身体に突き刺さった。

 「投げる方向と狙う位置を変えただけで、引っ掛かるなんて

 君らしくないね。10秒ごとに同じ所を狙って投げていたのは

 一種の作戦さ。もし僕が数秒間隔で投げていたら、君は用心して

 足を見なかっただろ。10秒。それだけあれば、傷を確認できる

 と思ったから、君は僕から1秒間も目を逸らした。

 僕は1秒間隔でトランプを投げる事ができるのにね。」

 ヒソカはそう言うと、今度は3回連続でトランプを投げた。

 18枚のトランプがクロロを襲い、両腕両足に突き刺さった。

 クロロはうずくまるように地に倒れた。刃物のように硬く鋭い

 トランプはクロロの皮膚を切り裂き、肉に突き刺さっている。

 下手に動いたり、倒れ込めば、手足の骨まで喰い込むだろう。

 深手を負わない為には両腕を伸ばしたまま立膝の状態で

 顔を地面に突っ伏すしかなかった。

 「痛いかい?」

 ヒソカは楽しそうに質問した。そして、ゆっくりと歩み寄り、

 クロロの手からナイフを奪い取った。

 「・・・殺せ。」

 クロロは諦めた顔をして、ヒソカと目を合わせないまま

 呟くように言った。

 「随分あっさりと降参したと思ったら、殺して欲しくなったんだ。

 念が使えないんじゃ生きてる価値ないからね。死にたいなら

 死なせてあげるよ。でも、その前に・・・楽しませてもらうよ。」

 ヒソカはニヤリと笑った。


 ヒソカはクロロの衣服を切り裂いた。露わになった白い身体にヒソカは口づけし、

 片手で尻を掴んだまま背後から手をまわし、胸に刺さったトランプを引き抜いた。

 傷口から血が溢れ、地面に滴り落ちた。

 「普通の人間なら心臓に達するくらい強く投げたけど、筋肉で止まってて

 良かったよ。筋肉は少しくらい痛めつけても大丈夫だよね?」

 と、ヒソカは言って、今度は肉を抉るようにして腹に刺さったトランプを

 引き抜くと、トランプから滴る血をクロロの双丘の谷間に垂らした。

 「痛いかい?でも、滑りをよくする為には濡らさなくちゃね。」

 「う、うぅ・・・」

 クロロは低い呻き声をあげたが、抵抗はしなかった。

 ヒソカがクロロの胴体に刺さっているトランプ全てを引き抜いた時には

 地面は血の池となり、まるで血の池に沈む白鳥のように両腕両足に刺さった

 無数のトランプの羽を広げて、クロロはじっと耐えていた。ヒソカは

 血に濡れた蕾を2本の指で突いて押し広げ、穴を覗いて、ほくそ笑んだ。

 「もう入るかな。」

 指をペロッと舐めて、ヒソカはそう言うと、雄々しく立ったものを

 クロロに押し付けた。

 「あっ。うっ。うぅ。あっ。」

 思わず漏らした吐息まじりの声にヒソカは

 「気持ちイイの?」

 と聞いた。すると、クロロは

 「イイわけない。」

 と、苦痛の表情を浮かべて言った。

 「でも、キミの中はすごく熱いよ。僕のを呑み込んで、嬉しそうに締めつけてくる。」

 「ち、違う。」

 クロロは否定した。大きな楔を身体に打ち込まれて、肉塊を吐き出そうとする

 身体の力が無意識に働いて、ヒソカを締めつけているだけに過ぎなかった。


 男を受け入れるのは数年ぶりで、本来なら苦痛を伴う挿入のはずだったが、

 不思議と挿入時の痛みはなかった。血を抜かれて力が入らなくなるほど

 弱らされ、血でベトベトに濡らされ、指で慣らされ、ゆっくりと挿入され、

 わざと淫乱に仕立て上げるような言葉を言われ、僅かに腰を動かし、焦らす
 
 ように身体の奥深くにとどまり、トランプの痛みを忘れさせる快感を与える

 ヒソカにクロロは絶望した。

 いっそ傷だらけの身体を破壊するごとく荒々しく抱いてくれたほうが

 マシだと思った。そうすれば、何も考えられなくなり、死や未来への不安が

 消えるからだ。ところが、ヒソカは優しく焦らしながら抱くので、

 凌辱されている屈辱感が身体を駆け巡り、ヒソカと繋がっている部分が

 熱く狂おしくなってしまうのだった。

 「初めてじゃないよね?凄く締まるよ。」

 ヒソカが耳元で囁いた。

 「キミは男も女も知ってるって噂があるのに、誰と寝てるのかイマイチ

 分かんないとこあったからねぇ。団長は何年も誰とも寝てないって

 聞いた事もあるけど・・・それって本当?パクから愛されてる自覚が

 あるのに、寝ないって酷いよね?僕みたいに男が好きならともかく、

 他の女にも見向きもしないし、キミは聖職者にでもなった気でいたの?

 皆から慕われ、パクから盲目的に愛されて、さぞかし、良い気分

 だったんだろうね。禁欲生活を長年続けていたのはパクに悪いから?

 キミはパクを抱きたくなかったんだろう?パクには性欲を感じない。

 でも、愛される事が心地良いから、他に彼女も彼氏も作らなかった。

 そうだろう?キミは愛情だけを欲する悪人だね。愛されても見返りを
 
 あげない悪人だ。」

 パク・ノダの名前が出たとたんクロロは身体の熱が冷めていく気がした。

 「キミは10代までいろんな男に抱かれてたんだろう?それなのに、

 キミは力を手に入れてからは愛してくれる人に身体でお礼するのが

 嫌になって、誰とも寝なくなった。違うかい?キミは聖職者を気取る

 偽善者だ。僕はキミみたいな人を滅茶苦茶に壊すのが好きでね。

 ずっとヤれるチャンスを窺ってたのさ。」

 「悪趣味だな。」

 ヒソカの言葉を黙って聞いていたクロロが吐き捨てるように言った。

 「ヒソカの推測は概ね当たっているが、俺が誰とも寝ないのはパクを

 繋ぎとめておきたいからじゃない。パクは仲間だから愛情を友情で

 返していたよ。」

 すると、ヒソカは眉をひそめて、こう言った。

 「可哀相なパク。ねぇ、知ってるかい?パクは死んだよ。」

 「・・・」

 クロロはパク・ノダの訃報に言葉を失った。子供の頃からの仲間が

 死んだのだ。おそらくは自分の為に・・・打ちひしがれたように

 クロロは空を見上げた。血塗られた大地に片方の頬をつけたまま

 目線だけを空に移して、自分の無力さにクロロは涙を流した。

 空は果てしなく青く、照りつける太陽はクロロを見下ろしていた。


 「ショックかい?愛してくれてた仲間が死んだんだものねぇ。

 でも、これからは独りぼっちのキミを僕が愛してあげるよ。

 僕は愛する見返りにキミの身体を貰うけどね。友情なんて

 僕はいらない。僕は身体が欲しいのさ。心が欲しいって

 言わないだけありがたいと思って欲しいよ。」

 ヒソカはそう言うと、腰を動かした。今までとは違い、激しく強く、

 痛めつけるように腰を突き動かした。

 「あっ、あ、ああっ。」

 クロロは喘いだ。トランプが刺さった羽のような腕を上へあげて、

 無意識に空を掴もうとした時、ヒソカがクロロの手首を掴んだ。

 そして、ヒソカは背中に捩じ上げるようにして、クロロの片腕の

 自由を奪い、腕に刺さったトランプを僅かに曲げて、肉を抉るように

 一枚ずつ引き抜き始めた。

 「うぁっ。うっ。ああっ。」

 再び血が吹き出し、血飛沫が青い空を汚した。

 白鳥は全ての羽をもがれても気を失う事すら許されず、

 耐えがたい快感で体内を支配されていた。

 「あっ。あっ。あっ。」

 苦痛を味わう度に規則正しい嬌声を発していたクロロの手を取り、

 ヒソカはゆっくりと腰を動かしながら小指に接吻した。

 「誓いのキスだよ。全てを失ったキミに僕が愛をあげる契約のキス。

 これからは僕だけがキミの欲しがる愛をあげるよ。そして、キミは

 これまでに味わった事のない世界を知る事になる。苦痛と快楽に

 溺れる快感に執着する世界にキミを連れて行ってあげる。」

 ヒソカは激しく腰を突き動かした。

 「あっ。ああっ、ああ~」

 クロロは快感に身体を震わせ、達してしまった。ヒソカもまた
 
 クロロの体内に欲望を放出した。息を切らして、俯せになったまま

 動かないクロロにヒソカは

 「ねえ。気持ち良かった?」

 と聞いた。

 「・・・」

 何も答えないクロロにヒソカは

 「足のトランプも抜いてあげようか?今度はキミの顔がよく見える

 体位でしてあげるよ。」

 と言った。クロロが空を仰ぐと、血で穢れたはずの空は透き通るように

 澄んでいた。何もかも諦めた血に染まった聖者の顔に太陽は優しく、

 絶望という名の光を降り注いでいた。クロロの瞳の奥にはニンマリと

 笑うヒソカの顔だけが輝いていた。

                             (完)



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